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Critique Back Number 34


高沢公信"Critique"/2004.10.20

 

タイプ別部下の指導法-2-

(1)年上の部下の指導
(2)やる気のない部下の指導
(3)指示待ちの部下の指導

 

(3)指示待ちの部下の指導

 

  • 指示待ちとは言うけれど

 指示待ちとは,言われなくてはやらない面と言われたことしかしない面がある。しかし,それには, 本人側からみると,

 ・自信がないのと何をしていいのかがわからない

 ・積極的にやることのメリットが見えないか,やって損した経験がある

 ・自分の役割を自己限定している

 ・何をしていいかわからない

 ・引かれた路線だけを歩いてきたので,自分で考えて行動する癖がない

 ・何がわからないかがわからない

 等々が考えられる。管理者側からみれば,主体的に自分のなすべきことを判断してやってくれなければ,チームの戦力となっていない。とはいえ,やってみていなければ,その面白さも,自信も湧くはずはない。

 そこで,第1段階は,少しずつ,指示を高めながら,自信をつけていくしかない。その上で,その仕事をしている意味を感じさせ(第2段階),チームでの自分の有効感を実感させ,最後はチームのために,更なる成長をどうはかるかを自分で考え,改善努力をしていくようにさせる(第3段階),ところまもっていきたい。


【第1段階】

  • 指示の中身の具体化〜やらなくてはならないことをひとつひとつ

 そのためには,まず具体的な指示でなくてはならない。

 @何をするのかの明示(完了状態を具体的に示す。〜の表を作るでは,表のフォーマットしか作らない)

 Aいつまでに(日時の明示)

 Bどの程度(どのレベルなのか,期待水準の明確化)

 さらには,必要に応じて,

    誰(と誰)が(実行主体,協力者)

  どこ(とどこ)で(担当部署,実施場所)

 も具体的なアドバイスがいる。

  • クリアすべきステップを細分化し,手順も具体化する〜やれるレベルにブレイクダウン

 実行プロセスについての指示も,具体的でなくてはならない。

  どういう手段と方法で(実施の道具,手立て,使用資源)

  どういう手順とステップで(実施の段取り,スケジュール)

  どれくらいの予算・コストで(必要な経費)

 しかし,本来これらは,一時的な処置でなくてはならない。言わないとやらないというので,指示だけをすれば,指示待ちを助長するだけである。こうした手取り足取りは,仕事の達成ン感を味合うことで,その面白さと自信をつけさせることが狙いでなくてはならない。あくまで,求められている役割を自覚し,自立して仕事をできるようになるための対処療法にすぎない。


【第2段階】

  • その仕事をする意味を教える

 ・なぜ本人に担当させるかを明確にする

 ・不慣れのため,メンバーとして当然了解できるはずの前提条件が十分わからないこともあるので,その目的遂行で期待される成果(目標)や予測される制約条件,利用できる資源なども教示しておく

 ・それに対する管理者としての関心,期待も明確に示す

 ・中間での報告・相談などの必要性を指示し,必要なら応援する旨も明示しておく

 ・場合によっては,相談相手も決めておいてやる

 ・取り組むにあたって,十分できると判断している根拠なども付け加えて,自信を与えておく

 といったアドバイスが有効である。

  • 実行プロセスでのサポート

 実行で自分であれこれ工夫したり,検討したりしながら,何とか目標達成しようとする試行錯誤の努力である。この過程で必要とされているものとして,

 ◆精神面で,

  ・いまやるべき課題をきちんと認識している

  ・行動する前にいつから,どうやって,実施していくかを計画する力がある

  ・計画を立てるときに,成功失敗の予想をあれこれ考えている

  ・いますぐ成功しなくても,根気よく取り組もうとする

  ・自分独自のやり方でやろうと工夫を試みる

  ・その場で何が有効か,自分の役割を認識して適切な行動が選択できる

  ・周囲の状況や条件等をよく調べ,見通してからとりかかる姿勢がある

 ◆行動面では,

  ・わからないことがあると自分で資料をさがしたり,調べたりすることができる

  ・経験に当てはめたり,実物と比べたり,類比したり,推論したり,いろいろな視点から検討する

  ・それでよかったかどうか現実に当たって調べようとする

  ・自分の考えをわかってもらうために,表現を工夫して人に伝えようと努力しようとする

  ・うまくいかないとき,いろいろ試して出来るようになるための自助努力をする

  ・うまくいくように必要なものを整えたり,効果を上げるための準備をしたりする

  ・自分ができないときにどう管理者に相談して,達成するようにする

 等ができているかどうかが,チェックポイントとなる。忘れてならないのは,一人で抱え込むことではなく,必要に応じて,上司やメンバーにどうアドバイスや支援を求めていくかに気づかせることも大事なポイントとなる。れがチームで仕事をするとはどういうことかを身につけていく機会ともなる。


【第3段階】

  • 全体の流れとの関連に気づかせることでチェック力を高める

 本人は,自分の担当職務の出来不出来にのみこだわりがちである。しかし管理者のチェックとしては,チームの力をどう借りるか,あるいは逆にチームにどんな影響を与えるか等,チーム全体へ目を向けるように注意を促していく姿勢が必要となる。 したがって仕事をチェックするときも,

  @未達,逸脱はないか

  A優先順位に間違いはないか

  Bスケジュールに無理はないか

  Cムリ,ムダ,オチはないか

 という自分の仕事の進捗度だけではなく,

  Dチームに影響を与えることはないか

  Eチームの協働態勢によってカバーできることはないか

 といった,チーム全体の流れを振り返る視点を強調する必要がある。

E自己改善ポイントをどう気づかせレベルアップを支援するか

  いままでのやり方では

  自分ひとりでは

  いますぐには                             できない

  いまのままでは

 という現状から,

 ・具体的に何ができていないのか

 ・メンバーの力を借りればどの位できるのか

 ・管理者がサポートすればどれだけやれるのか

 等々,本人だけでなく周囲の支援を含めた視点で振り返らせたい。

 また,本人に不足しているものをどう身につけさせていくかは,少し長期の視点で考えたい。本人が今後どういうキャリアを考えているかとすりあわせれば,

 ・本人に,1年後2年後どういうなりたいかというキャリア設計を考えさせ,

 ・管理者が本人の将来にまで関心をもっていることを示す

 ことになる。それも,部下を戦力化しなければならない管理者の当然の責任となる。(了

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“やる気”をどうカタチにするか」を参照してください。


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