コーチ21の定義
目標達成のための必要なツールや知識が何であるかを見つけ出し,それを備えられるようにしていくプロセス。これを遂行する基本的考え方は,次の3原則にのっとっていく。
・インタラクティブ
インタラクティブ,双方向のコミュニケーション。
ネイティブコーチが部下とどのように接しているか,どんな会話を創り出しているか,それらを観察し,共通した特徴を集め、コード化したものが「コーチング」である。誰か特別な人によって創られたものではない。誰とどんな会話を交わしているときに「アイディア」が出やすいか,「行動」を起こしやすいか,「問題が解決される」かなどを振り返ってみると,身近なネイティブコーチの顔が浮かぶ。彼らは一貫して双方向のコミュニケーションを創り出す。一方通行にならないように注意し,どちらかといえば良く聞く。またコュニケーションを交わすときには、「対等」で「平等」な立場を築きます。
「一方通行ではなく,双方向でアイディアを出し合い,それを検討する。行動に移すためのアイディアもまた双方向のコミュニケーションから生み出す一連のプロセスを「コーチング」という。つまり、目標やテーマを設定しそれを実現する過程で,クライアントとコーチが会話を重ね,ともにインタラクティブ・ソリューションを実現していくのです。
・オンゴーイング
on going 現在進行形
。実際に行動を起こし,目標達成までフォローし続ける。記憶を定着させるには,何度も繰り返すこと,リマインドをもつこと。オンゴーイングとは,わかる状態から,出来る状態へとシフトを可能とさせること。
コーチは,部下に仕事を丸投げせず,十分なフォローアップをする。実際に業績の上がっているチームはマネージャーの部下に対するフォローが行き届いている。つまり部下と彼らの仕事の進捗に「点」ではなく「線」で,オンゴーイング(現在進行形)で関わっている。コミュニケーションを交わしていて,結論を急がない。決して教えたがりではない。むしろ部下に質問し,部下が自分で考え,自分から行動が起こせるようにコミュニケーションを発展させる。
ON GOING コーチングは常に現在進行形です。
一般にコーチングは週に一度,電話で三十分程度もたれる。一週間の間,クライアントはプランに従って行動を起こし,次のコーチングでは,それを振り返り,より現実にマッチした行動予定を立てる。ちょうどボクシングの選手がロードトレーニングをしているときに,コーチが伴走をするイメージにあたる。
どんなに練った戦略を持っても,現実との間には必ず誤差が生ずる。その誤差はリアルタイムで確認され,修正されていく必要がある。一回や二回のコミュニケーションでは誤差を見つけたり、それを修正するには十分ではない。定期的に現在進行形で課題について話し合う時間が必要となる。
週に一度,今やっていることが目標に向かっているかどうか? 効果的に行動できているかどうか? 新たに必要となった知識や技術,ツールはないか? それらを振り返ることにより,気づきやひらめきが生まれる。
定期的にコーチングの時間をとることの意義は,課題に対して集中することにある。そうでなくてもほかのさまざまな仕事によって中断を余儀なくされ,注意がそがれる。何度でもリマインドして目標に目を向け続けていないと,ベクトルの方向がずれたり,分散したりしてしまうものなのである。
続けるための条件の一つは,リマインドさせてくれる人がいること,誰かと約束すること。コーチがこの役割を果たす。行動を起こすまで、行動が変わるまで、関わりを続けるということです。
学んだことは時間とともに記憶は薄れ,その影響力はずっと弱まってくる。だからこそ,オン・ゴーイング,つまり現在進行形でコミュニケーションを創り出し,記憶や学んだことについての経験を維持させていく必要がある。
・テーラーメイド
テーラーメードとは,個別対応
。ひとりひとりの個性に合わせたコミュニケーションを実現する。人の価値観,考え方,行動パターン,ものの受け取り方,情報処理の仕方はそれぞれ違う。
一人のネイティブコーチはこう言っています。
「誰にでも同じマネジメントをしてはだめだ、8人部下がいたら、8通りのマネジメントがあるんだ」
一人一人の体型に合わせて洋服を作るテーラーメードと同じように,マネジメントも一人一人に合わせて行わなければ,部下の能力を引き出すことはできないとネイティブコーチは考えている。人はそれぞれ違う。誰にでもうまく行く方法はない。個別対応は確かなマネージメントの手法であり、ネイティブコーチは、1対1のコミュニケーションを通して、部下が自分で考え、自分から行動を起こし、自分で評価できる能力を引き出す。
人は,価値観,考え方,行動パターン,ものの受け取り方,情報処理の仕方等,それぞれ違う。
同じ話をしていてもビジュアル系と言われる人たちは言葉を聞きそれを処理する過程で,心にビジョン,画像を思い浮かべる。おそらくは過去のビジョンと比較しながら物事を判断する。ロジカル系は言葉を数式のように並べながら判断する。皮膚感覚系の人たちは,それこそ自分の体の感じが良いか悪いかで判断する。
ロジカル系の人に「いい感じ?」なんて聞いても答えられません。「今どんなビジョンを思い描いていますか?」とロジカル系の人に聞いても答えられない。彼らは心に画像を描くことを得意ではない。
同じことを言っても人によって受け取り方は違うし,行動のとり方,スピードもまるで違う。基本的に一対一で行われるコーチングは、いわば、「テーラーメード・マネジメント」であり、「テーラーメード・ティーチング」である。
ひとはそれぞれ違う。ひとにはそれぞれ考え方や価値観の違いがあり,ある人にはうまくいく接し方であっても,別の人にはうまくいかない場合が当然ある。また、同じことを言っても受け取り方はさまざま。動機づけにしても,人によって違う。ほめ方にしても,ある人が喜んだからと言って,すべての人が同じほめ方で喜ぶとは限らない。ものごとの受け取り方も,行動の動機も人によって異なる。その原則を忘れて,同じ考え方,やり方を押しつけても,部下の能力を引き出すことはできない。上司には,相手のタイプを聞き分ける能力が求められる。
このサイトでの定義
自分の生き方を考えることです。それを考えるのは自分でしかありません。その中で,自分がなりたい自分になる,やりたいことができる自分になる。それを夢とすると,それを夢にしない生き方を考えることなのではないか。
それは夢への橋を架けること,これがコーチングです。
そして,あなたが,あなた自身になって行くことを,一緒になってささえていくプロセスです。
そのために,
自分自身が,本当に何をしたいかをはっきりさせ,その実現のために,何を,どうしたらいいかを具体化し,その実現をサポートしていくプロセス
です。
それを決めるのも,決めないのも,
自分自身です。自分の人生ですから。
それは,クライアント自身が出来ないことを出来るようにするのではなく,クライアントの出来ることのパフォーマンスを上げるプロセスである。
それも,夢を実現するほどのパフォーマンスです。
これに対して,カウンセリングは,当人が当たり前に出来ていることができていない(と思っている)ことを当人にできるように(なったと思えるように)することである。