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目標達成のリーダーシップ-1-
〜目標設定の原則〜


目標の原則
実行ステップのコントロール
進捗度の点検と軌道修正


  • 目標達成の構造〜何のためにそれを実現するのか
    • 目標達成は目的ではない

◇目標の種類によっては,たとえば,現状回復のような場合,その原因を突き止めて,それをクリアすれば,目標が解決したことになる場合もある。

しかし,多くは,その現状復帰そのものだけでは目標達成にならないことも多い。たとえば,他社との競争の中では,より高いところに達成目標を置いて,より問題の幅が大きくなり,解決しなくてはならないことが多くなることも少なくない。目標達成では,目標の中身にとらわれたり,達成できない原因究明に突進するだけではなく,その目標の構造そのものを考えることのほうが重要であることが少なくない。

どちらが正しいかではなく,その目標の構造から,あるいは,それによって達成したい目的から,その目標の大きさをとらえなおし,最適な解決を考えなくてはならない。


  • 計画遂行度のチェックとPDCA〜達成へのプロセス管理

計画は立てるのが目的ではなく(ましてや言い訳や合理化のためではない),実現するのが目的である。とすれば,計画達成の可否は,プランニングではなく,その遂行プロセスでの遂行度のチェックと軌道修正がいかに的確に,タイミングよくできるかにかかっている。

◇PDCAとは,Plan(計画)→Do(実行)→Check(確認,軌道修正)→Action(次への対応)と,仕事の計画から次へのステップまでのサイクルをいう。仕事の管理において,それを“自己モニタリング”できる(調整=自分で自分の管理行動をチェックし軌道修正できる)ことが,基本となる。OJT計画の遂行でも,事態は同じである。

  • どう目標達成を実現させるか〜PDCAの進め方

    • 画づくりのポイント〜計画段階で8分決まる

      • 目指す目標は明確か?

        ◇計画は,立てた目標をどう達成するか,という手段と手順を明確にすることである。そのポイントは,

         @現有資源(ヒト・モノ・カネ・情報・チエ(ノウハウ)・トキ)の最適活用

         A不測事態,リスクに備え,実現可能性を高める

         B業務の進捗を手順化する

         C全体のフローから,各パートごとの連携,他のチームとの報連相の緊密化

         Dあらかじめチェックポイント,チェック時期を決めておく

        ◇目標のねらいは,

         @チーム参加メンバーに何を,どこまで目指すのか

         A参加メンバーにとって,どの程度の努力を要するのか

         Bどういう手段,行動が必要か

         を明確化することにある。

        ◇目標の要件

         @誰(と誰)が

         A何を

         Bいつまでに

         Cどの程度(どのレベルまで)

         を,具体的(何をするかが明確であること)計測可能(計数化もしくはその効果が実証可能)で表現すること

         つまり,目的と目標「何のために」(目的=意味)「何を」(目標=期待する成果),「いつまでに」(期限)「どのレベル」(期待水準)「どれだけ」(計測ないし検証可能性)等々の明確化によって,必要スキル,期間,必要人数が明確となり,現状とのギャップが,クリアすべき課題としてより具体的に浮かび上がることになる。

        ◇目標の5基準(SMART)

        @具体的(Specific 個別性,特定性)明確で「何が」がクリアであること

        A測定可能(Measurable 計測性,検証性)量で測れること,あるいはできたかどうかが検証可能であること

        B達成可能(Achievable 実現性)現実的で,達成には特別の努力を要するものであること

        C重要性(Relevant 有意味性)その目的達成が,目的達成にとって意味がある(寄与できる)こと

        D具体的な期間(Time-bound 期間限定性)達成期間が限定され,期限が決まっていること

      • 行動プランの5W3H

        ◇計画具体化の8項目

         何のために(目的)

         何(と何)を(目標=期待される成果)

          誰(と誰)が(実行主体,共働者,協力者)

         いつ(からいつまで)に(期間,期限)

         どこ(とどこ)で(担当部署,実施場所)

         どういう手段と方法で(実施の道具,手立て,使用資源)

         どういう手順とステップで(実施の段取り,スケジュール)

         どれくらいの予算・コストで(必要な経費)

        ◇計画具体化の3つのキイポイント

         ・「どういう手段と方法で(実施の道具,手立て,使用資源)」

        ・「どういう手順とステップで(実施の段取り,スケジュール)」

         ・どれくらいの予算・コストで(必要な経費)

        行動の具体性を保証してくれるのは,何を使うかの道具(使用できる資源)の実現可能性である。ここをどれだけ検討するかによって,スケジュールとコストは決まってくる。逆に,スケジュールが限定されれば,選択できる道具(使用できる資源)が制約される。

      • 目標達成を確実にするもの〜手段の現実化を詰める

        ◇立てた目標をどう達成するかは,それを現実化するための手段(方法)をどれだけ具体的にブレイクダウンできるかどうかにかかっている。もし,目標達成に問題があるとすれば,次の諸点である。

          @目標達成へのプランニングにおいて,手持ちの手段・資源の見積もりを高めに見誤った

          A目標達成へのプランニングにおいて,手段具体化,手順化の詰めが甘かった

          B目標達成のプランニングにおいて,日程見積もりのスケジューリングが甘かった

          C目標達成のプロセスにおいて,チェック,軌道修正の指導が不十分であった

          D予期しなかった障害が発生し,立てたプランの進行がが大幅に狂った,等々

        《目標達成ステップのイメージ》

        《達成を妨げるものを防ぐ3つのポイント》

        ・それを達成するために何をしたらいいか,そのためにどんな方法があるかを,具体的多角的に洗い出す

        ・手段選択の優先順位を立て,手順化する

        ・実施上予測される障害をできるだけ洗い出し,あらかじめ予防策を考えておく


      • 計画実現のふたつの要

        ◇計画を確実に実現する,要(かなめ)は2つである。

         ・第1は,優先順位(手順化)。

           実行計画の“絶対条件”(この計画に不可欠な条件)と“希望条件”(できればほしい条件,あればいい条件)を洗い出し,これを基準に手順化する。

         ・第2は,予防対策。

        計画全体の要となる“クリティカルポイント”(これが崩れると計画全体が意味をなさない重大領域,複雑で困難が伴う箇所,他部門との関わりがある部分,未経験の部分等)をおさえ,そこで発生する可能性のある障害をあらかじめ予測し,対策を(できれば発生したらどうするかも)立てておく。


      • 実現へのタイムスケジュールの立て方

        ◇作業ステップの分解と期間内の配分

         目標到達に必要な作業ステップ全体を分解し,予定期間の中で配分し,それぞれ期日の中で,いつまでに何(どういう作業段階)がどれだけ達成されていなくてはならないかが,スケジューリングされる。

          ・スケジュールを基準に,一定期日までにどのステップまで到達していなくてはならないかを示す

          ・手順を基準にすれば,ステップ段差の高低によって,各ステップの作業の難易度を示すのが便利

        ◇作業プロセスのチェック態勢づくり

         目標達成のために手段をいかに具体化しても,実際に遂行するのは人間である。メンバーがどうやっているか,現実に計画通り遂行しているかどうか,日常のチェックや刷り合わせが不十分なら,それは絵に描いた餅となる。その鍵は,

          @目標達成のために有効な手段をきちんと選択できているか

          A選択手段の優先順位(手順化)に誤りはないか

          B手段選択と手順化を自分で工夫して実践していく力があるか

          C状況が変化し,それに対応するスキルや知識不足が露呈し,予想外の事態になっていないか

         等々であり,それらにきちんと目配りし,何が欠けているか,何が必要かを,適宜見極めて,適切なチェック,修正を,担当者相互で,あるいはリーダーができるかどうかで決まってくる。


      • 全体計画と個人計画の整合性〜目標達成への役割分担としてのPDCA

        ◇管理者レベルの対応 

         @各人の仕事の成果(基準)の明確化

         Aプロセスでの具体的目標の設定あるいは進捗管理の指針となる活動目標の明確化

        ◇担当者レベルの対応

         @担当職務について,“自分にできそうにない部分”を挙げる

         Aプラス発想(どうしたらできるか,どういうカタチならできるかで考える)でアイデアを考える

         この場合,「自分ひとりならできない」「いまはできない」「自分の知っている範囲ではできない」というものは,人との協力,日との支援によって,ひとつひとつつぶしていく


      • 予想される障害に事前に対策を立てる

         @計画中の重大領域(クリティカルポイント)をピックアップしておく

         Aその予想される問題の想定と評価

          たとえば,ヒト・モノ・カネ・トキ・情報にわたって,

            ・日程にムリのあるところ

          ・社内外ともにチーム間の合意が必要なところ

          ・複数の部門が関与している部分

          ・責任が曖昧になっている部分

          ・失敗したときの影響の大きい部分

          ・未経験な部分や,業務の背景となる環境条件や状況について未知の部分の多い場合

          ・自分や自分の組織の力ではコントロールできない部分(業務の進行が他者や環境条件に支配されている)等々を列挙し,あらかじめ想定される原因への対策ないしは事前の準備をしておかなくてはならない

         B問題発生時の対策

        問題が発生したときは,その原因を究明するより,いかに事態をそれ以上悪化させない,あるいは応急対策を取る必要が高い。それは時間との勝負となることが多い。したがって,いかに素早く,事態を把握し,対応できるかが鍵となる。そのために,

          「通常と異なる事態になったときは,すばやく報連相する」ことの徹底

          優先順位は,目的から判断される。それはある程度決めておかなくてはならない

        ・計画進捗中のチェック方法・書式を標準化・定型化し,時期と頻度,担当者を決めておく


      • 計画をどう実現していくか〜実現のためのもっていき方チェックリスト

◇状況の読み

 ・自分を取り巻く状況はどうか

 ・どういう立場(スタンス)でかかわっていくのか

 ・どういう目的をもっていくのか(どこまでいくのか,だれをどうしたいのか)

 ・最終期限として何時までにするのか,働きかけのタイミングはいつか

 ・どういうスケジュールで進めていくのか,部門間の波及効果をどう読むか

 ・経費の負担は何処がもつのか,どんなもっていき方をするか

・最終責任者は誰(何処)か,だれが実力者か

◇着手の着眼点

 ・周囲に気づいてもらう(問題の共有化)

 ・メンバーに対するアプローチ

@実施主体となるべき人へのアプローチ/A上の承認/B根回し=協力者の獲得/C問題意識の共有/D突破口の発見と経路づくり/Eメンバー固め

 ・案をどう通すか

@決裁経路の把握/A側面援助,からめ手,各個撃破等の方法の把握/B妥協案,譲歩案,次善策の用意

 ・案のPR

@どうやれば明確に,鮮明にできるか/Aどんな方法で,どうやって,誰に,何処で,誰がやるか

  ・動き易い状況づくり

@制約条件の除去/A促進条件の強化

 ・行動態勢づくり

@役割の確定/A動くメリットの確保/Bチャンネルづくり 


目標達成のリーダーシップ2

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