@役割を主体的に創っていく
「役割」は与えられるものではなく,主体的に創り出していくものである。自分の役割はチーム全体の任務を遂行するための機能のひとつであるが,役割認識には,
・上位者,他部門からの部門責任者としての役割期待
・自分自身がチームをどうしたいのかという役割意識
・部下からのリーダーとしての役割期待
等々の側面がある。その中で,自ら担った役割成果の結果として認められるものでもある。その意味で,
「全社・他部門から要請されているアウトプット」
「自分がこうしたいという主体的なアウトプット」
「部下から期待されているアウトプット」
等々を果した結果として,その役割が周囲に認知されることになる。その中身を確定していくのは,自分がそれにどうかかわろうとするかという自分の姿勢であり,どうかかわったかという自分の職務遂行の結果である。自分の役割はこれこれと限定すれば,周囲は「それだけ」の人としか見ないだけだ。また自分でそれ以上と思い上がっても,仕事の状況,メンバーの期待,外部(顧客)の要求を受け止められなければ,機能を果たすことはできない。
A組織全体を頭に入れていなくてはならない
組織全体を頭に入れ,それを遂行するためにどういう機能をもつべきか,それはどんな業務の形になり,どなん分担で,どんな仕組みと能力が必要なのか,について自分なりの構想がなくてはならない。部門の「目標」を,単に上位者の「方針」「目標」の垂れ流しにする副主幹は自分の役割の放棄である。目的とその手段との徹底したキャッチボールが必要である。
B自己成長の視点をもつこと
自分はどんな仕事をしたいのか,どういうキャリア形成をしたいのかの視点から役割を考えることが必要である。自分の役割を狭く限定することは,「課題」を(自分の解決すべきこととして)すくい上げる視野を狭くする。自分自身に自己成長の視点のない管理者に,部下の自己成長を促す説得力がない。当然,組織目標=個人目標はありえない。組織としての目標達成を目指すこと(役割意識)が,同時に個人としての(こうしたいという)成長目標になるようにするのは,上位者の育成責任であると同時に,本人のどうなりたいか,どうしたいかという自己成長の意思が不可欠である。自分にその視点がなければ,部下に「しなくてはならない」ことだけを要求することになる。
【組織目標(しなくてはならないこと)と個人目標(したいこと)の接点】
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