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チームを育てるマネジメント(1)

部下のやる気に火をつける


  • 【ケース1】やる気のない部下に手を焼く

    なんなんだ,だらだらと書きなぐった,単純ミスだらけの報告書は,村井チーフは,怒鳴りつけたい気持ちをかろうじて抑えた。事務部門に新システムを導入しなくてはならず,上司からは検討をせっつかれていたため,その研修会に今西も参加させてみたのだった。その今西の報告書に愕然としたのだ。一緒に参加した沢村によると,講義の時も居眠りしたり,ぼんやりしていたという。

    「またかよ,」

    そのとき片山主任の大きな声が聞こえた。村井チーフは,モニターから目をあげて,今西の席をみた。またなにかやったのか。沢村,只野も席から立ち上がっていた。険悪な雰囲気があった。

    「なんだよ,同じミスばっかりして,あれだけ注意したばかりじゃないか。やる気があるのかよ,君のミスのおかげで,三人の作業が,パーなんだよ,パー,全部いちからやりなおしなんだ。だからさ,慎重にやってくれって,昨日言ったじゃないか,また同じことをやり直さなくてはならん,」

    片山主任の舌打ちが,聞こえた。彼のやりきれない気持ちがわかるような気がした。

    「三度は,なしだ,勘弁してくれよ,今度は,途中で,ここと,ここで,僕に見せてくれ,勝手に進めるな,」

    片山主任は,「はいはい,沢村君も,只野君も,つづける,」といって,席に戻っていった。ちらりとこちらを見た片山主任の表情には,お手上げと書いてあった。今西は,無表情に,再びキーボードを叩きはじめていた。

    今西は,人の話を聞く気があるのか,聞いていないのか,聞いていても忘れてしまうのか,その場では,殊勝にすいません,と言うのだが,注意された端から,すぐ同じミスを繰り返す。新人でもないのに,ミスを防ぐ工夫も努力もみられない。といって知識がないでもないし,スキルもあるようなのだ。「要は,やる気がないんですよ,」と,片山主任は,匙を投げていた。

    村井チーフとしては,今西も戦力になってもらわなければ,チームの仕事が回っていかない。いまの状態では,上司から迫られている,新システム導入の検討など,到底手のつけようがなかった。

    今西は大学時代情報処理を専門にしていたはず,村井チーフは,そう思いついて,今回新システムの勉強会に出してみたのだ。意外な能力が発揮されるかもしれない。そんな期待を込めて送り出したはずだった。その期待も,もろくも崩れた。村井チーフとしては,もう打つ手が見つからなかった。


  • 何が問題なのか

@いま何が起きているのか

いま今西に起きていることは何かを,正確につかまなくてはならない。やる気がないを前提に,なぜやる気がないのか(原因探求),どうしたらいいのか(手段検討),と対応するのは,やる気の問題でなければ,的外れになる。やる気がないとみえたときでも,背後を推測してみると,さまざまことが想定でき,一筋縄ではゆかないのである。

第一に,本当に本人のやる気の問題なのかどうかである。上司が,やる気がないと判断しているのは,自分の期待している仕事の仕方,仕事への取り組み姿勢,仕事の遂行能力ができていないからだが,部下には一杯一杯だけなのかもしれないし,これで十分やっているつもりなのかもしれない。それは,上司の期待が相手との間ですりあわされていないことを意味する。

 第二は,仮にやる気がないとしても,それが本人だけの問題なのかどうかである。本人にはやる気があっても,それを果たす知識やスキルが欠けていたのかもしれない,聞きたくても,周囲は自分の仕事で精一杯で声をかけられない状況かもしれない,上司や同僚との関係に悩んでいるのかもしれない等々,そうなった別の理由があるかもしれないのである。とすると,それは上司が部下の見積もりを誤ったことからきているのである。

Aコミュニケーションのとり方に問題はないのか

普通なら,「おい,ミスがつづいているようだが,何かあったのか,」と声をかけ,「実は,」と応えることから,両者で,「いまの仕事の仕方」をどうするか一緒に考えていくきっかけができるはずである。それができていないということは,ひとり今西だけではなく,このチーム全体に,係長とメンバー,メンバー同士に,チームづくりの要であるコミュニケーションに問題をかかえている可能性をうかがわせる。

Bどうなったら解決したことになるのか

 村井係長として,この今西問題について,どういう完成像を描けているのだろう。今西が,ミスをなくしてくれたらいいのか,それとももっと高いレベルの成長を求めているのか。そこでは,係長自身が,どういうチームづくりを目指し,そのためにメンバーにどういう役割をになってほしいと思っているかが問われている場面なのである。そして,それが,メンバーとどれだけ共有化できているかも,問われている。


  • 問題の背景に何があるのか

ここでのねらいは,部下をどうその気にさせるか,である。メンバーの一員として,本気で仕事に関わろうとする気持ちをもってもらうために,何が必要なのか,何があれば促せるのか,そのためにマネジメントとして,どういう関わり方をすればいいのかを考えることである。

@どういうときにやる気をなくすか

 有名な心理学実験に,繰り返し逃れられない電気ショックを経験した犬は,避けられる場面でもそのショックを回避しようとせず無抵抗になるという。これを学習性無気力というが,自分でコントロールできない経験を重ねることで無気力になるのだというのである。それには,ふたつの要因がある。

 @自分自身にコントロールできない原因があると感ずる場合(内的要因)

 A外的状況がコントロールできない原因があると感ずる場合(外的要因)

 要は,自分のリソース(知識・経験・スキル)のせいと思うか,相手のせいと思うかだが,どちらにしても,結局自分に帰ってくる。自分にはとうてい無理だと思うか,たまたまむずかしすぎたが,次は努力すればできると思うか。それは,過去に成功体験をもっているかどうかによって,自分は何とかできる人間と思っているか,いつも失敗している人間だと思うかによる,といってもいい。逆に言えば,努力すればコントロールできるという自信がもてていれば,無気力に陥るのを避けられるのである。そういう自信をどうつけさせるかの問題と考えてみることが大事なのである。

Aそもそもやる気とは何か

 「やる気」の「遣る」とは,「ものごとをはかどらせる」こと,やる気とは,「物事を積極的に進めようとする目的意識」(広辞苑)とある。やる気があるとは,それをするための「何か」(目的)が自分の中にあることなのである。それをするためならその気になれる,たとえば,それをする意味や価値や魅力(大切さや値打ち,面白さや楽しさ),興味や関心,自己表現(目立つ,存在感,賞賛)等々が必要なのである。

しかしそのことにどんなに価値や魅力があっても,自分にやれる(できる)と思えなければ,願望や夢,憧れで終わるだろう。その距離が遠すぎれば,努力する気にすらならないだろう。

Bやる気がある状態とはどういう状態なのか

 そう考えると,やる気がある状態には,

@その気になれる意味や価値がある(やりたいことかやりたいもの)こと,

Aそれが自分にも,(努力すれば)やれると思えること,

が必要である。ただ,厳密に言うと,「やれる」と思うには,「やれる」という予感(自信)だけの場合と実際に「やれた」経験(実績)があってそう感じる場合とがある。予感だけなら,うぬぼれや過信も入る。現実にぶつかったとき通用する根拠もないのに,のうてんきに自信だけをもたれても困るのである。

そこで,「やれる」と思えるには,@自分ならできるのではないかという自分への自信(あるいは自分へのプラスイメージ)だけでなく,その裏づけとして,A具体的にどうやればいいかがある程度見通せ(こうすればいいのではないかという予想が立ち),それなら自分にできると思えることが必要になる。そういう予想ができるには,ある程度経験が必要である。自信を空手形にしないためには,担保となる経験が必要なのである。

つまり,第1に,「やりたいこと」が「やれる(かも)」と思えること,第2に,「やれる(かも)」が「やれた!」経験の裏打ちをさせること,2つをセットにして,やる気を現実に着地させることが必要なのである。

C「やれた」ことで「やれる」を強化する

経験の裏打ちをさせるにも,まず実際にやらせなくてはならない。自分にもできると思えるには,

・やることのおおよその見通しができる,

・こうすればいいという,やり方の予想ができる,

・それをするのに必要な知識やスキルが自分にあると思える,

ことが必要である。それには,

・十分やれる可能性のあるものにチャレンジし,

・まず,確実に達成した成果をえて,

「やれた!」という成功感を感じることが必要である。「やれる(かも)」が,実際に「やれた!」を味うことで,次への自信(「次もできる(かも)」)ともっとうまくやりたいという意欲につながる。それには,楽々できるのでは自信にはならない。少し努力してクリアできるようなハードルを,励ましながら,チャレンジさせる必要がある。できないかもしれないとしり込みする不安を,

・できるだけ協力と支援を惜しまない,

・困ったときには,いつでも相談に乗る,

という後ろ盾で支えて,一歩踏み出させ,何とか「できた!」という,成功感を味わせるのである。そうした経験の積み重ねによって,どんなときもある程度「こうすればできる」という見通しをたてられる自分への自信をつけさせることである。

D人の力を借りることの意味を学ばせる

このためには,それが本人だけの孤独な戦いではなく,その努力自体が,メンバーから支えられ認められ,支援がえられ,メンバーとして受け入れられていると感じさせるものでなければならない。なぜなら,「こうすれば」できるという見通しには,ここまでは自分でできるが,ここからは助力があればできるという判断が必要なときがある。成功感で,もうひとつ必要なのは,なんでも自分でやりとげることだけではなく,周りの力を借りて,一人ではできない高いハードルをクリアする経験なのだ。でなければ,自分の力以上の仕事をすることはできない。本人のやる気だけに問題を完結させるのではなく,周囲も巻き込んで仕事をやりとげていく力を育てていくプロセスこそが,チームのパフォーマンスにとっても欠かせぬことなのである。

以上を整理すると,やる気を引き出し,持続させるのは5つである。

@その気になれる意味や価値(やりたいことかやりたいもの)がある

Aやってみて,「やれた!」という成功感を味わう(実績をつむ)

B自分にもできる(こうすればできそうだ)と思える(自信をつける)

Cそうやっている自分の努力をメンバーが認めている(承認される)

Dメンバーとして受け入れられていると感じられる(有効感がある)

Eやる気を育むチームの条件

やりたいと思うものがあっても,自分ができると思えなければ,やる気にはつながらず,やりたいと思っても,どうやればいいかが見えなければ,やってみようとは思わない。またやりだしても,達成の目途が立たなければ,意欲は萎えるし,まして誰も自分のやっていることを認めてくれなければ,やる気は続かないのである。

そう考えると,メンバーのやる気を育てるのは,チームリーダーやチームメンバーが,部下を育てることに関心をもち,その気にさせる仕掛けをつくることが不可欠だとわかるのである。つまり,

@本人にやりたいことを見つける機会があり,

Aそれをやりとげるための助言やヒントをもらうことができ,

B自分にできると感じられる体験をつむチャンスが与えられ,

Cそれを後押しし,励まし支える雰囲気があって,

D一歩一歩やれたという成功感を積み重ね,

Dチームに必要な人間だと認められる

 ことが必要なのである。それはマネジメントとしての課題なのである。


  • どうしたらいいのか

    @コミュニケーションの土俵をつくる

    ●コミュニケーションのセットアップ

     まずは,相手が何を感じ,どう受け止めているかを確かめる。その際,いきなり一対一で面談するのもいいが,相手に鎧を装わせるだけだ。たとえば,立ち話から,「いま時間ある?」とか,「ちょっといいか?」と声をかけ,「最近の仕事について話しを聞きたいが,いいかい」と,両者が話す場を設定するところからはじめるのがいい。まずは,さりげなく近況を聞きながら,自分が気になっていることを,きちんと伝えてみる。そこで本人は言訳したりするかもしれないが,できていない状態を問題にするのではなく,たとえば,

    ・いまの状態をなんとかしたいと思っている,

    ・そのために一緒にそれを解決したいと思っている,

    と,一緒になんとか解決したいという姿勢をきちんと示すことである。

    ●危機意識を共有する

    本人だって,いま状態をいいとは思っていないかもしれない。責めるよりは,それをなんとかしないか,と問いかける姿勢が必要である。たとえば,自分がやる気をなくした例でもいいし,周囲で見聞した例をあげてもいいが,このままではまずい,この状態がつづくと本人にとって決してプラスにならない,と真摯に気遣っている気持ちを伝える必要がある。できれば,このままではまずい,なんとかしなくてはいけないという危機意識を共有できるのが一番いい。もちろん,いまのチームにとっての危機感を伝えるのも悪くはないが,上司は自己保身のために説得している,と不信感を与えるだけかもしれない。君が本気を出してくれると,チームとしても,自分としても,助かるけどね,程度のことを,吐露するのは悪くはないが。

    Aどうアプローチするか

     必要なのは,やる気がある状態を引き出し,それを促進するものをみつけ,それを阻害するものをのぞいて,これならやれるという見通しと見積もりをもたせることである。それは,相手の状態によって,アプローチが変わる。大きく分けて,

    その1;やる気を阻害するものがある

    その2;その気にさせる意味や価値を見失っている

    にわけて考えていくことになる。まず阻害要因から考えてみる。

    Bその1:やる気の阻害要因を除く

    たとえば,妨げているものが,やる気の条件の,

    @その気にさせる意味や価値を見失っている

    A「やれた!」という成功感を味わえていない

    B「やれる(かも)」(自信)が失われている

    Cメンバーから支援がえられない(落ちこぼれ感)

    Dメンバーとして受け入れられていない(疎外感)

    どの段階にあるかを考えたとき,@ABは,本人に起因する内的要因でもあるが,CDの上司やメンバーの非協力,無関心,放置という外的要因によって生じていることもある。もしそうなら,チームのマネジメントそのものに起因している。他のメンバーにも大なり小なり同様の問題が起きている可能性がある。チームの役割分担,チームの協働体制,コミュニケーション等々,改めてチームのあり方全体を見直す必要がでてくるかもしれない。

    ●妨げているものをピンポイントで見つける

    本人に起因していることを例にとって考えてみる。@は,後で考えるとして,ABで,本人の知識,技能,経験の不足(事実としての不足)あるいは不足感(本人の自信喪失)に起因しているなら,

    ・わかっていないこと(知識)

    ・できないこと(スキル)

    ・やったことがない(経験)

    の何が足りないのか,足りないと感じているを,具体的につかむ必要がある。具体的な事例にもとづいて,「指示されたこと」と「できた結果」を対比し,ひとつひとつ具体的に洗い出していかなくてはならない。上司や先輩にとって「できて当たり前」のことでも,できていないことがある。その場合細分化されたスキルや知識だったりするので,原因となったつまずきの要因をピンポイントまでブレークダウンする必要がある。

●できる実感をもたせる第一歩でなくてはならない

不足しているものが明確になったら,いつ,どういう機会に,どんなかたちで身につけていくかを具体化していく。それには,できなかったことが,できたと実感できるような,小さなステップからはじる。ここが一番大事なポイントになる。はっきりわからないときは,ためしにやってみて,そのステップを一緒に決める。後戻りしてもいいので,無理せず,一歩でも半歩でも四分の一歩でも,確実に自分ができるようになっていることを,自分でも確かめられ,周囲からも認知される成功が得られなくては意味がない。

大事なことは,できたという事実を,「できたね」とタイミングよく言葉に出して認めることである。ほめられることに,性格的に抵抗を示すものも,事実には素直に反応できる。わずかなことでも,できるレベルに上がったことを,ひとつひとつをきちんと認める姿勢が,やる気のバックアップになる。

それを段階的に一歩一歩踏んで,できた体験を積み重ね,自分がやった結果できた満足感を味わせる。できたことはやりたいと思い,やれたことは,もっとうまくやりたくなるはずである。ただ,しばらくは本人のペースを意識する必要がある。当然他のチームメンバーの協力も欠かせないだろう。

●サポートすることを明言すること

このプロセスでは,「できる(かも)」が感じられるように,

・現有のスキルや知識を正確にフィードバックし,

・やれる見通しをつかむためのヒントや助言を与えて

・後押しとなる励ましをして,

まずは,第一歩を踏み出させ,ついで,

・きめ細かなフォローの姿勢,

・どんなときにも相談に乗ったり,支援するという態度,

・具体的で,肯定的な承認とプラスのフィードバック

によって,確実に「できた!」につなげていく。大事なのは,言葉である。言わなくてもわかるではなく,言わなくては伝わらない。ひとりで抱え込まなくても,メンバーや上司がサポートするし,そのための機会や場はいつも開いていることをきちんと言うことが,不安を支えるつっかい棒になる。同時に,きちんと伝えておきたいのは,人の力を借りることの重要性である。今後より大きな仕事をする際には,どれだけ人の力を借りられるか,人の力を引き出せるかが問われる,いまそれを学ぶ機会でもあるのである。

Cその2:その気にさせるものを確認する

●やってみたいと思う意味や価値を確認する

 その気になれるものを見つけ出すのは,簡単ではないが,キーワード風に言うと,「なりたいこと」「やりたいこと」「こだわっていること」「大事にしていること」「魅力を感じるもの」「時間を忘れて打ち込めるもの」等々を言葉に出させてみる。仕事と私生活は別,自分の好きなことと仕事とは関係ないと思い込んでいることも多いので,私的なことに踏み込んでみることも突破口になる。仕事の経験だけでなく,「いままでわくわくしたことはなかったか」「自分でやった!と思った経験はないか」といった質問も投げかけてみる。上司が趣味で熱中したことが仕事に役立った例なども,相手に自分の中から,価値や意味を見つけ出すヒントにはなる。

 何が本当にやりたいことかが見つかるとは限らない。たとえば,漠然と「企画的な仕事」と,憧れをいうかもしれない。それを一笑しないことだ。何がしたいことを見つけるための,ひとつの取っ掛かりと考えて,その理由やその何をやりたいと思ったかを掘り下げてみる。ぼんやりした憧れは,意外と本人のやりたい的の周辺であることが多い。企画と言いながら,自分のアイデアで仕事をしていくことや,人のやらないことを提案することや,ひとを巻き込むといったことなのかもしれない。それをピンポイントに絞ってみることで,業務との接点が見つけやすくなる。

●上司としての期待をきちんと伝える

同時に,上司側として,チームメンバーの一員として,「どうなってほしいか」を,チームの全体像からブレークダウンして,具体的に提示する。どういう役割を担ってほしいのか,その役割はチーム内でどんな意味があるのか,そのために何ができるようになってほしいのか,それは本人にどんな意味があるのか等々。そのとき,いま何が,どれだけできているかを具体的に示すことが必要である。

その際,現有リソースについて,十分できていること,あと少し努力すればできること,今後の課題になっていることをきちんと示す。あるいは,本人も気づいていない特徴に目を向けてやるのも大事である。

●具体的な仕事の中にいかせると感じさせること

【チームメンバーとしての目標(しなくてはならない)と個人目標(したいこと)の接点】

 やりたいことのすべてが仕事の中で実現できるわけはないが,「やりたいこと(興味・関心)」と「やらなくてはならないこと(期待)」の接点を,具体的な業務にみつけられるよう,自分が生かせる,意味があると思わせるものを,一緒に考えていく。個人の(こうしたいという)目標とチームの(こうなってほしい)目標をつなげることで,日々の仕事ひとつひとつに,自分にとっての意味が見えてくるようにするのである。それには,本人のやりたいことがピンポイントで具体化されているほど,接点となる具体的な場面や仕事が見つけやすいはずである。

このとき大事なのは,それをきちんと着地させるために,

@「やりたいこと」が,いまの仕事の中に,具体的に示せること,

Aさらに次の仕事や将来の仕事に,具体的に展望できるようにすること,

B「やれる」という感じをもてるように助言とサポートをすること,

C「やれた!」となるために,具体的な一歩を経験できること

である。その先にどんなステージが描けるのかを考えることは,ただ直近の仕事をこなすだけの対処療法で終わらせないために不可欠である。AをやったらB,BをやったらC,CをやったらD,というステップアップの全体像を具体化することで,ステージ毎に意味がでて,いま何が必要かが全体の中で見渡すことができる。そのとき具体的なモデルになる人物があるとなおいい。

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目次



研修プログラム一覧

管理者の役割行動・目次

リーダーシップとは何か

リーダーシップに必要な5つのこと【1】

リーダーシップに必要な5つのこと【2】

中堅社員研修・管理職研修

管理者の役割行動とは何か

管理者の役割行動4つのチェックポイント

管理者の管理行動例

コミュニケーションスキル@

コミュニケーションスキルA


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