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ケースによる
考課者訓練の進め方

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bullet ケースによる考課研修の狙い

考課者訓練は,一般に,
 @考課制度のしくみ・内容の理解
 A評価基準の統一
 の2つを狙いにして実施されます。
 A評価基準の統一のためには,通常ケース等を活用して,模擬考課してみることを通して,相互の判断基準の違い,判断レベルの差異を確認し,評価基準統一を体験してみるといった手法が使われる。

bullet 考課の3つの判断ポイント

考課における評価基準には,一般に, 
   @行動・事実の洗い出し
   A評価要素への当て嵌め
   Bレベルの評価  の3つの着眼点がある。

bullet行動・事実の洗い出し

これは,考課の対象となる具体的事実(どういう行動をとっているか,どういう姿勢をとっているか等)を洗い出すこと。しかし,すべての行動が考課の対象となるとは限りません(たとえば,カルチャースクールへ行って絵の勉強をしているという事実は,直接的には考課対象とはならない等)。 
行動・事実の洗い出しでは, 
・考課者の推測(たぶん,〜だろう)や先入観(これだけやれるんだから,〜もできるだろう) でとらえないこと。  
・評価項目から行動を逆に探さないこと  といった点に注意しなければならない。

bullet評価要素への当て嵌め

ここでは,「成績」「能力」「意欲・態度」の3面の各評価項目に,@で洗い出した行動を当て嵌めていきます。その際注意すべきことは,次の2点。 
 ・1つの行動は,ひとつの要素でとらえること(「返事をしない」という事実を,意欲・態度  評価の中の規律性と協調性の2要素でとらえないこと)。ただし,「後輩の相談によくのっ  てやる」という事実を,態度と能力の2面で結びつけて評価するのはかまわない。
 ・評価項目に該当する行動がみつからない場合は評価できないこともありうる。

bulletレベルの評価

各項目ごとに,該当する等級基準に照らして,5段階とか,3段階で評価していく。この場合,当該基準に対する±でレベルつけをしていく。

bulletケースによる考課研修の進め方
bullet何をトレーニングするか 

A.評価基準の刷り合わせと確認
ケーススタディでは,以上の,@行動・事実の洗い出し,A評価要素への当て嵌め,Bレベルの評価  という評価の判断基準に基づいて,ケースに即して実際に考課していきます。グループ討議を通して,お互いの評価作業,評価結果を刷り合わせることによって,基準の異同,判断レベルの差異などを確認しあうことになり,こうした作業を通してお互いの評価基準の統一を図っていくことができます。

B.評価結果を育成課題につなげていく  
評価はただ当期の査定ではなく,その結果に基づき,不足している点・不十分な点をどう育てていくかという上司にとってのOJT必要点の確認でなくてはなりません。もし評価作業が,日常の具体的行動に基づいているのであれば,当然そのひとつひとつが期待されている等級基準とどういうギャップにあるか,具体的に洗い出せているはずです。そのどれを優先して育成課題としていくか,あるいは次期の目標としていくか,が考課を点ではなく線としていくための重要なポイントとなります。 
評価結果をいかに次期の育成課題につなげていくかも,評価基準の刷り合わせと同時に,ケース分析を通して実践していくことができる。グループ討議を通じて,評価結果のどこに着眼して,育成課題としていくかを,お互いに確認しあうことができる。

bulletケースによる考課研修の進め方

 A.考課作業の進め方  
@行動・事実の洗い出し 
ここではケースに基づいて,評価対象人物の行動を洗い出していきます。その洗い出しは具体的であることがポイントです。  たとえば,「ミスが多い」ではなく,「お客さまと約束した付属品のサービスの装着を確認しなかったために,納車になってから,クレームとなった」といった具体的行動レベルで表現する必要がある。  
A評価要素への当て嵌め  
ここでは,各評価面ごとに,評価要素とそれに該当する行動・事実を対照させていく。これによって,ひとつの具体的行動でもどれだけ評価差があるかを確認できる。  
Bレベルの評価  
ここでは当該等級基準に照らして,レベルを評価していく。グループ討議で,相互のレベル合わせでもっとも議論を要する箇所となる。

B.指導課題を絞る  
@何が問題かを明確にする   
原因と結果の関係を明確化する

             →中間項(本人事由,上司事由,状況事由)   

成績→(原因を探る)→→情意(規律,協調,積極,責任)

               →能力  
A分析の進め方 

結果はどうだったか?

仕事のできばえ
基準に対比して

        ↓やったかやらなかったか?

中間項に問題はなかったか?

内部条件
外部条件
本人条件

できなかったのは指導や本人に問題はなかったのか 
できたのは,何か特別の要因があったのではないか
          ↓   
中間項をニュートラルからプラスにしてやることが能力開発への支援となる 
          ↓  

情意(意欲)に問題は? 

規律性
責任性
積極性
協調性

        ↓   

能力のどこに問題が? 

知識・技能
判断力
企画力
折衝力

         ↓       

何を指導・育成していくべきか

          ↓    

・職務レベル(目標)の変更(バーの修正)か
・仕事のやり方の改善ないし変更か 
・能力開発(再教育,再訓練)か 

B優先順位を絞り込む

指導課題の設定ができたら,何を,どうやっていくかを更に具体化しなくてはならない。これによって,少なくとも,当該対象者の優先されるべき問題点が上げられたことになるので,次に,それをどういうステップで,どういう水準に改めさせていけばいいのか,を検討することになる。その場合,自分のマネジメントでカバーできる部分と本人の努力目標とはきちんとわけ,  
《上司側の課題》 OJTや仕事の割り当て  
《本人の課題》  自己啓発等  
《制度面の課題》 Off・JT等  
として,それぞれ整理しておく必要がある。いずれにおいても,その考え方は,  

現状はどうなっているか→まず目指す目標→次に目指す目標→最終的にどうしたいのか

といったように,現状→中間目標→最終目標として,ステップアップしていけるように設定していくことが必要である。そしてそのそれぞれについて,どういう方法をとってクリアさせるかを,具体的に検討する必要がある。   

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bulletケース討議については,ここをご覧下さい。
bulletケーススタディの進め方については,ここをご覧下さい。
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