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情報探索のスキル1

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情報の量と“問い”の数
問いの立て方つなぎ方
分解型の設問ネットワークグルーピング型の設問ネットワーク
組み合わせ型の設問ネットワーク
アナロジー型の設問ネットワーク
情報の集約と結論

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 情報アクセスは“問い”である。情報とは,「伝達された(る)何らかの意味」であるとして,その要件を,金子郁容氏は,こう整理した。

 ・情報の発信者と受信者がいること

 ・伝えられるべき何らかの意味(内容)をもっていること

 ・受け手に伝わるスタイル(様式・形態)で表現されていること

 逆にいえば,紙ベースであれ,ディジタルベースであれ,だからこそ,そのどこを問うか次第で,アクセス可能なのである。

 

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情報の量と“問い”の数

 あるメッセージに含まれている情報の不確実性を減らすために必要な量の情報をシャノンは,次のように定義した。情報量I,得られる可能性のあるメッセージ数Mとするとき,

  I=logM  あるいは言い換えると,M=2

 つまり,「イエス」「ノー」のいずれかの選択だけが存在するとき,そのメッセージで1ビットの情報が得られる。情報1ビットは,「イエス」「ノー」2通りの可能性からの選択を表す,というわけである。とすると,1ビットの情報とは,あるメッセージを言い当てるために尋ねなくてはならない「イエス」「ノー」(つまり,オン・オフ)の質問数に等しい。「イエス」「ノー」いずれかの1回の選択で,一つの質問が解けていく(不確実性が減る)ことが1ビットである。情報量は,質問数で測ることができるのである。つまり,“問い”の数なのである。

 情報量が質問数で測れるなら,情報探索とは,問題明確化のために,意味のある質問を次々として,“具体化”,“特定化”していくことである。こうした目的意識的な質問を“設問”(つまり仮説のサーチライト),設問の意味のあるつながりを“設問のネットワーク”(サーチライトに当たる点と点をつなぐ)と呼ぶ。何を,どう設問していけば,問題の核芯に到達できるのか,そうした有機的につながった設問のネットワークを組み立てること,これが“設問の構想”である。そのために,求める情報を明確にして,それに適う設問を組み立てなくてはならない。その要件は次の4つである。

@目的を明確化する

何のために,何をしようとしているのか,設問の目的,理由,意義を明確化すること。

A目標(求める成果)を絞り込む 

目的にとって必要な情報にはどんなものがあるかを明確にする。このためには,目的に必要な条件,要因,要素を徹底的に洗い出し,優先順位に従って必要情報に置き換えなくてはならない。

B必要情報の条件づけをする 

求める情報を明確にするには,情報の条件づけをしておく必要がある。つまり,目的達成に絶対欠かせない条件(絶対条件)と,不可欠ではないが目的達成にとってより望ましい(好ましい)効果を与えるであろう条件(希望条件)に整理しておく。これによって,情報の選別基準を明確にすることができる。この条件を切り口として,必要条件を洗い出していく。それには,絶対条件をクリアした上で,できるだけ希望条件を適えられる情報(ターゲット)に絞り込んでいく。

C求める情報を的確な設問に置き換える 

必要な情報が明確化されていても,そのままの形でどこかにしまわれていない。求める情報が的確な応答として返ってくるように,具体的な設問に置き換えていかなくてはならない。つまり情報探索では,特定解に絞り込んでいくために,具体的な設問の形に置き換えなくてはならない。その設問づくりが,Bで洗い出した必要情報の分解・細分化(つまり特定化)をしていくことになる。

この続きは,情報探索のスキル2

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