基本は、誰かのせりふではないが、「焦らず」「腐らず」「諦めず」です。粘り強く追いかけることですが、具体化すれば、次の7条件となります。 1.まてよ、と立ち止まる 立ち止まるためには,3つの原則があります。 @知っていることをあてはめない A答えはひとつではない Bキャッチボールしてみる 特に、「知っていること」を当てはめないで補足したキャッチフレーズ、 ・疑え、つじつまの合うことだけで結論を急ぐな ・裏を読め、見えていることだけで結論を急ぐな ・先を見ろ、いまという一点だけで結論を急ぐな でしょうか。つい惰性で考えてしまう流れを断ち切るには、とにかく一歩立ち止まってみることが大切です。 2.具体化してみる 数を出すための原則は4つです。 @具体的に考える A強制的に、あるいは見たいように見る Bシリーズ化する C5W1Hあるいはストーリーを描く それは、「それを具体的に言うと?」「それを具体的に言うと?」「それを……」の繰り返しです。具体化に限界はありません。 3.あともう少し 「これで十分」「ここまでやったんだから」「ここまでやったんだから」「もう、これが限界」と感じたときです。エジソンはこんなことを言っています。エジソン曰く、「ここまでやったんだからもう無理だ、とやめてしまう人が多い。本当に実りあるのはそこからなのに」。1%のインスピレーションと99%の汗でいう、99%の汗とは、ここからのことにほかなりません。 数を出すときの、20と2、000の違いを述べましたが、とほうもない数、常識を超えた量というのは一種の飛躍のばねです。タテ・ヨコ・ナナメ・十文字に、徹底的に、とにかく諦めず、持続する。「この程度で、まあ、いいか」と考えないということです。 アインシュタインは、「何ヵ月も何年も考えて考え抜く。九十九回は失敗しても、百回目に正答を得るかも知れない」と言っています。 4.まだまだの楽観性 アイデア豊な人は深刻にならない、とはこのことでしょう。コップ半分の水を見て、「もう半分」と悲観的に考えるのと、「まだ半分」と楽観的に考えるのとでは、そこで終わりモードになっているか、まだこれからと考えているか、大きな差があります。 5.ダメモトの開き直り ある意味で、せっぱ詰まっても、どうにかなると思う開き直りが必要です。駄目とわかることだって、収穫の一つという位の気持がゆとりを呼ぶ。宋の詩人、欧陽修が言ったとされる「三上説」、つまり、馬上、枕上、厠上はいずれも、日常から離れて寛いだ状態だ。こういうときにいい発想が生まれるとしたのもうなずける話です。現代風に言えば、車中、トイレの中(そう言えば、昨今洋風となり、皆考える人になっている)、寝室の中、それに風呂の中(アルキメデスの例もある)、といったところだろうか。3B(BUS、BATH、BED)という言い方もあります。 6.引っ返す勇気 出直す、繰り返す、一からやり直す、全部ひっくりかえす、ご破算にする、といった気持を捨ててはなりません。それは、自分の中の批評力なのです。途中から間違ったまま、あるいは手順を間違えた、飛ばしたとき、「まあ、いいか」「仕方ない」と妥協せず、初めからやり直す、確かかどうか再度繰り返すという作業を厭わない、という姿勢は発想にとってとって無駄になるかもしれませんが、不可欠です。 7.ばかばかしいという評価をしない バカバカしい、くだらないという評価は、大体常識でしています。常識の判断で事がすむなら、もともと発想の必要性などありません。むしろ、常識の嘲笑する、不真面目、悪ふざけ、遊び、馬鹿ばかしさ、くだらなさの中に、宝石がある。無理、無茶、無謀、無駄、無縁、無意味、無効、無用。こういったいかにも非効率・非経済な、世の秀才が鼻先でせせら笑うようなものを、めげずに取り組むことも大切なのです。 遊びっぽい、ばかばかしい、くだらないと思いがちの人は、発想についての、次の点を再チェックしてほしいと思います。 @いままでやってきた常識を超えたものを考えなくてはならない→だから発想が必要なのではないですか。それは常識からはばかげて見えるかもしれません。 Aくだらない、ばかばかしいという思いはどこから来たのでしょう→どれが価値ありどれが無価値かの判断がつくなら、「何とかする」必要はなかったはずです。 B無茶、無理、無駄、無謀という評価は考えたことがないからにすぎません→「どうすれば可能になるか」を考えてみる価値だけがあるのであって、何ももしないうちから評価するのはやらない言訳、やるのを恐れている逃げ向上にすぎません。 Cそんなに簡単にできるのなら、「何とかする」とは言えません。→とにかく、とことん粘ってみること。エジソンの言う99%の汗とは、このことにほかなりません。 |
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