ブレインストーミングストーミング 【参考文献】星野匡『発想法入門』高橋誠『問題解決手法の知識』その他。 《狙い》 オズボーンが広告会社の副社長のとき開発。互いの“ものの見方”の異質さを活かす仕掛けである。逆に言えば,自分の欠点,不足を,他人の長所や利点を借りて補うということでもある。 このバリエーションには,カードを用いてブレインストーミングを行う,CBS(カードブレインストーミング),同じテーマを,個人毎に決められた時間内に,3つとか4つずつ書き出していくブレインライティング,テーマに対する先入観を外すために,本当のテーマ(缶の開け方)を教えずに(例えば,単に「開ける」という課題で)ブレインストーミングをすすめていくゴードン法等がある。
《すすめ方の原則》 1,メンバーの発言への批判禁止 「批判」は,往々にして,既存の価値や知見での評価である。アーサー・C・クラークも言っている。「権威ある科学者が何かが可能と言うとき,それはほとんど正しい。しかし,何かが不可能と言うとき,それは多分間違っている」と。アイデアへの批判はカッコに入れること。批判しないことで,「制約」「妨げ」が排除される(タブーの除去)。むしろ,ダメと言う代わりに,ダメでないアイデアをぶつけること。 2,自由奔放な発言 突拍子もないもの,奇抜なもの,風変わりなもの,乱暴なものほどよい。自由奔放な雰囲気が各自の「自制」の構えが消える(自由な雰囲気を保証)。 3,質より量 新しい何かを創り出そうとしているのに,何が質が高くて,何が質が低いかがわかっているはずはない。もし質の評価があるとすれば,既存の価値観であり,それはある意味では先入観にすぎない。いま必要なのは,どんな制約にも,どんな知識にも“とらわれず”に,自由に,何でも,発想すること。量は,多ければ多いほどいい。発言回数も多いほどよい(発言機会の保証)。 4,他人の発言への相乗りOK もっとも大事なのは,自分一人のものの見方の中で考えようとすること。その限定された視界を崩すためには,異質な角度からの他人の発想に刺激され,「そういう見方があるのか」「それを,こういうふうにすれば,もっとよくなるのではないか」と,“相手の発想を借りながら,あるいはそれ(の一部)と組み合わせながら,よりいいアイデアにつなげようとする”こと(チームとしての生産)。 5,自己激励と相互激励の雰囲気で メンバーは違いに影響しあい刺激しあう。ひとりが何かひらめいたとき,まわりはいいアイデアが出るよう,アドバイスや励まして,盛り上げていく。 《アイデアは,心の中にあるだけではだめ,表現されてはじめて,誤りも正せるし,新しい意味や可能性がつけ加えられる》 |
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