バラバラ化や発想転換で固定観念を崩し,“新しい問題”を見つけても,既知の知識や経験のままで,“いまのままで”“過去の延長線上で”“いまわかっている範囲で”“いますぐやれるところから”“いままでのやり方で”,カタチにしようとする(解決案を考える)と,可能性としての“新しさ”を見殺しにしてしまうことになる。少なくとも,“新しさ”をカタチにできなければ,アイデアづくりは失敗なのである。
アイデアづくりのポイントは,自分の知識と経験の枠組みをどう崩し,いままでの知識の整理棚をシャッフルできるかどうかにかかっている。発想というのは,結局,自分の“知識と経験の函数”であり,もっていないものを生み出すのではない。とすれば,既存の知識と経験を,どうすれば新しい枠組みや組み合わせが見つけられるか,つまり,自分の手持ちの駒である知識と経験を最大限に活かすにはどうすればいいか,そこにアイデアづくりの仕掛けがある。
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