6ヵ月の開催期間を終えた愛知万博
「意義あった」5割超える
愛知県で開催されていた愛知万博(愛・地球博)が9月25日に閉幕した。当初は人気薄を懸念する声もあったが,8月18日に目標の入場者数である1500万人を突破。最終的な入場者数は2000万人を超え,1985年に開催されたつくば科学博の記録を抜いた。今回は愛知万博について聞いた。
まず,愛知万博を開催する意義があったかどうかを聞いた。結果は「あったと思う」と答えた人が52.2%,「あまりなかったと思う」は31.4%だった。1月10日号で同様の質問をした時は,「あると思う」が41.9%,「あまりないと思う」53.1%だった。
「あった」理由は,「経済効果が得られたから」(64.9%)が最も多く,次いで「国際交流の発展につながったから」(51.1%)となった。「我が家には小学生低学年の娘がいる。言葉だけで外国を知る年齢の者にとって,よその国を知る機会になったようだ。愛知万博から帰った後,しきりに地球儀を見るようになった。よその国を改めて感じるきっかけになったと思う」(40歳,女性)というように,実際に会場へ足を運んだことで意義を見出した人は少なくないようだ。
一方,意義が「あまりなかった」理由は「税金の無駄遣いになったから」(46.0%)が最も多く,「会場の開発が環境に悪影響を与えたから」(41.6%)などが続いた。自由意見の欄では「環境万博という触れ込みなのに,会場が自動車優先の設計で虚しい感じがした」(48歳,男性),「夜間に電飾をしたり,ちぐはぐなイメージしか残っていない」(34歳)というように,テーマである「環境」がいまひとつアピールできていなかったことを指摘する意見が目立った。
アンケート時点で愛知万博に行ったかを聞いたところ,「行った」が27.9%,「行く予定あり」8.8%,「行く予定はない」が63.2%となった。
Q1 今回の万博を開催した意義はあったと思いますか
出典;日経文ビジネス2005年10月3日号「ビジネス世論」より |